その16

2022年03月07日 18:23



『2022年 入試問題あれこれ』

これまで難問の出題が見られた「裁量問題」がなくなり、配点も各教科60点満点から100点満点に、試験時間も45分から50分になりました。フタを開けるまで形式・内容がどれほど変更されるか、試験対策を行なっていた私は、もちろん塾生もですが、緊張を強いられるものでした。改良・改善されるわけでもない道教委の余計な変更は迷惑だと言えます。
 しかし、今年の入試問題に限っては(来年はどうかわかりません)、「誰が解けるんだ?」といった難問が皆無となり、特に理科における、受験生泣かせのわけのわからない設問が消え、その点は良かったと思います。
 国語と社会に大きな変化があるものの全体的に平易な出題だった気がします。

今年の予想点数です。設問ごとに「A易しい、B やや平易、 Cやや難しい、D難しい」の四段階評価をし、A+Bまでの合計点数を出しました。もちろん自分の塾に限った主観的なもの。塾生なら最低でもこれくらいは楽勝で取れるだろう?というものです。

国語60点、数学53点、社会69点、理科81点、英語75点 合計338点

ちなみに道コン事務局による全日制合格予想平均点です。
国語65点、数学45点、社会52点、理科55点、英語53点 合計270点

次に科目ごとの、受験生には全く参考にならない感想。
(まともな講評は道コン HPをご覧下さい)

英語
「英文が一回しか読まれないって?ムリー!!」と心配していたリスニングだが、このレベルなら1回聞けば十分か?だが、一瞬の集中力が欠けたらアウト。嫌な形式だと思う。読むのが苦痛なかつてのような長文が消え本当によかった。ラストの英作は、条件設定が塾生の言葉を借りれば、ウザすぎ。「自由に書きなさい」とあっても、設定のせいで窮屈にしか書けない。英語は2021年から教科書が変わり、中1から消化不良を起こしている。この学年が受験する二年後もこれくらいの難易度だといいが。

数学
出た、出た、高校の学習内容から降りてきた箱ひげ図(16点分)。直前に何度かやっててよかった!!私の見立てでは数学が苦手でも53点は取れる(ハズ)。やや難しい一問(配点4点)を含めれば計57点。これ以上時間内に得点するのは数学好き以外無理っぽい。他43点分は難しい部類の問題。この配分はちょとどうなんだろう?道コン事務局の予想だと45点。答案用紙の半分以上は白いまま。数学なんて大っ嫌い!と叫んでも不思議でない。「それはね、勉強不足の君たちが悪いのだよ」とでも言うつもりか!?

国語
大問は「言語事項」「小説」「漢文」「実用文」の4題。なんてことだ!「説明文」がなくなっている。どっか上からの指示なんだろうが、なくすかぁ?実用文なんて国語にいるか?つまんないだろ実用文なんて。気の利いた説明文は読むの楽しいけどね。基本的で平易な問題が多かったのは国語嫌いにはラッキー。

社会
資料問題が増え、出題形式が大きく変わった。これを難しいと感じるか、楽勝と思うか?塾生は、私の、考えさせることの多い (雑談の多いとも)社会の授業を受けているので、後者に違いない(笑)。さてネタ切れ気味の北方領土問題。今年は56年の日ソ共同宣言でソ連が返還することに同意した島を略地図から選べというもの。それだけ?続いて②にして、「相手国の大統領をウラジーミルと呼び捨てにしながら、領土交渉に失敗した日本の首相の名を書け」といった設問も追加したらよかったのに。そうそう、公民分野の最も大切な、憲法、国会、内閣のところがすっぽりと抜けている。どうして?昨年は衆議院選挙があり、注視しつつしっかり学んでいたのに。投票率低かったが、入試問題も棄権かよ(笑)。

理科
やればやるほどストレスがかかる理科嫌い増産問題がなくなり、来年も再来年もこの傾向が続いて欲しいと願うばかり。ただ、単元によっては得意、不得意が極端なのも理科。なので試験対策では偏らず学ぶ必要がある。あーめんどくさい!の声が聞こえる。

以上、切り口をかえ簡単にお伝えしました。

さて、先ほども触れましたが、中1英語がやばい状況です。多くの単語が小学校で既習のもと編集され、中2範囲だった文法が降りてきたり、質・量共にパワーアップしています。学校でも、できる、できない、の二極化が進んでいるようです。もし英語ダメダメなお子さんだったとしても、現状ではお子さんだけのせいではありません。

〈2022. 3. 7〉

3月13日に塾でお別れ会をした。
少人数塾なので、誰か1人でも不合格だとちょっと、ということで公立校発表前に。
高専受験組は先に合格してたけど。
私が作ったカレーをみんなで食べ、トランプやらして遊んだ。

結果、全員合格!
やれやれだぜ。

〈2022. 3. 17〉

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